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●保育園児は不利?
 はたして、保育園児の小学校受験は不利なのでしょうか? いいえ!絶対にそんなことはありません もし、そういうことが、まことしやかにウワサとして流れているとすれば、おそれはたぶん、お仕事をお持ちのお母様が、思った学校にご縁をいただけなかった時に、ご自分で納得をするための理由になさったに違いありません。
しかし、確かに極々一部の学校で、そういう傾向があったとしても、ご縁がなかった理由は「保育園児であったこと」ではなく、たとえば「平日をも含め、学校への協力を惜しまないご家庭であって欲しい」というような、学校側の確固とした教育への思いがあり、なるべくそういう条件に合うご家庭のほうを好まれた、ということであって、保育園児であるお子さんが評価されなかった、という事ではけっしてないはずです。

長年の私の経験から、保育園児達は、たとえ3歳児という幼さであっても、一様にママと上手に離れる事が出来ますし、どんな課題を与えても、すぐに「出来ない」などと言うことはなく、必ず自分一人でやろうとしてくれます。
彼らを見ていて実感することは、「自分のことは、自分でする」という習慣が、しっかりと身に備わっている、ということです。上手に脱いだ上着をたたむ、ボタンをスムーズにかける(はずす)、お着替えそのものが手早い、お手洗いにも上手に一人で行ける…等、本当にすばらしいですよ。

また、もう一つの大きなポイントとして、母親に仕事があるということで、「自然なかたちでのパパの育児参加」がみられ、とても素敵な、バランスのとれたご家族が多いですね。専業ママの家庭では、どうしても子供が幼い時期は、「パパは会社、パパはお仕事」という構図が出来上がり、お父様はほとんど日頃の我が子の様子を知らない、子供の様子に無関心、もしくはその対極の「自分の理想を追う教育パパ」だったりするものです。そんな中にあって、両親でバランスよく育児をしている姿勢は、子供を育てるという意味において、理想の家庭でしょう。

 ですから、どうぞ自信を持って、現状を維持しながら、ポイントを上手に押さえて、受験の準備をしていきましょう。どうぞ間違っても、「私立受験では幼稚園至上主義」などおいう間違った思いに取り付かれて、ご家族(子供に対しても)の負担の大きくなる幼稚園への転園などは考えないことです。
何より大事なことは、学校を調べていく上で、その学校が、どのような体制を家庭に求めているか?を知ることです。
具体的に言えば、つまり、「平日に、お母様が学校に行く回数が多い(毎回、仕事を理由に欠席をするような母親が極端に少ない)」「何か機会があると、必ず母親に役目がある」というような学校は、残念ながら最初から志望校としては選ばないことです。もし進学を果たしたところで、お母様への負担は大きく、学校と仕事の両立に悩み、疲労困憊してしまうことになってしまうでしょう。

●合否に、準備期間は関係ありません
最近、子育て支援の雑誌でしばしば見かける記事「働く私にも出来た!準備期間わずか3ヶ月。働くママの受験成功例!」。ワーキングマザーの目を引きますよね。しかし、やっぱり私は、こういう考え方には首を傾げずにはおれません
小学校受験の世界では、子供の誕生と同時に準備を始めた?!、いいえ私は胎教の頃から・・・などということを、大真面目に言われる方もおいでになります。
しかし。
突然、思い立っての受験、というのはさすがに間違いでしょうが、実際には準備期間の長短は、ほとんど関係ありません。「準備にかけた時間の長短」は、決して合否に大きな意味を持っていない、ということなのです。
雑誌の見出しのように、たった3ヶ月の準備期間で合格をいただけたワーキングマザーのご家庭も、5年間準備して、合格をいただいた家庭も、合格の秘訣があるとすれば、それは「家庭と学校とのマッチ」でしょう。子供を育てていく上での、ベクトルの方向が、その家庭と志望した学校とが同じであれば、きっとそこには、ほんわかとした空気が生まれ、まずは第一関門はパス。あとは、お子様のがんばりによって、きっとご縁は生まれるはずですよ。
いずれにせよ、小学校受験準備を始める、という事は、やはりご家族の協力のもと、働くお母様方が時間をかけてやっと築き上げた「社会人である母」の生活リズムを、たとえ一時的とはいえ、変えざるを得ない、という事を意味します。ワーキングマザーの限られた貴重な時間内での準備は、子供のためにも、そしてお母様ご自身のためにも、効率良く、確実でなければなりません。そのためにも、十分に受験を理解した上で、ご自分の生活にフィットした準備をしていきましょう。

●ママはステキな社会人
仕事でくたくたに疲れた時、なかなか笑顔のママではいられないかもしれません。仕事がうまく捗らなかった日は、ちょっとした事で、怒鳴ってしまうかもないし、優しい言葉で話せないかもしれません。しかし、それがその時の「ママの素顔」です。頭で育児はできません。たとえ自分の虫の居所が悪く怒鳴りつけたとしても、気分が静まった時、幼いわが子に対しても真摯に向かい、きちんと謝ればいいでしょう?「ママがお仕事でむしゃくしゃしたから、あなたが悪くないのに怒鳴っちゃった。ママがいけなかったのよ… ごめんごめん!」と。純真な子どもは、怖いほど「ママの心」を身体で感じています。どうぞ受験の準備を一つのチャンスとして、新しい子供との関係を作ってください。

●・・・とはいえ残念は現実
しかし。
どんなに素敵な子供との関係を築いている働くママであっても、どんなに両親で共に子供を育てている理想の家庭であっても、極々一部の学校では、やはり「母親は家庭で、家事、育児に従事すべし」という考えを貫く学校はあります。
時代はまさに21世紀。女性の社会参加が当たり前の時代になって、ワーキングマザーの人口が急激に増えている現代でも、やっぱり旧時代的な考えを貫く学校もあります。国際化する現代に合わせて、1年生から授業に英会話の時間をとりいれ、真剣に外国語教育に力を入れながらも、その一方で家庭にいるママを求める・・・ちょっと矛盾ですが。しかし、それはたぶん、学校側も理屈ではないのでしょう。例えば、国技である相撲の世界に、多くの外国人力士が登場する時代でも、やっぱり未だに土俵には女性は上がれない・・・ 残念ながら、何となく同じようなものを感じませんか?
往々にして、そういう学校では、平日に父兄の集まりが多かったり、学校行事等に協力するという名目で、平日に母親がお手伝いに行かなければならない、のようなこともあるでしょう。また、学校からの召集だけでなく、子供が低学年の頃には欠かせない「母親達のおつきあい」も平日だったり… やはり、自由に時間を使えるお母様とのギャップは、小さくはないでしょう。
この時代に、なぜ?残念ながら、理由はありません。ですから、そういう現実がある、ということを理解し、納得は出来ないまでも、ご自分達のために、最初から、そういう方向を向いている学校を、志望校として選ぶ事は避けましょう。

 

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