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 美しいものを見て「ああ、美しい!」と感じる感性、傷ついたものを見て心から「かわいそう」と哀れむ優しさ、悲惨な結果に憤る熱い心… 一日が終わってベッドに横になった時、「ああ、楽しい一日だった!」とその日に感謝をする心、など。れらは「教えられて学ぶ」というものではなく、幼い頃から家庭の中で、一番身近なご両親から「自然に育まれる心」です。
「心を育てる」これは一人の人間を世の中に送り出すため、「親」が何より大切にし、責任を持って子供になすべき「真の家庭教育」だと私は考えています。
受験を考えたその日から、ご両親の願いは志望校に合格する事でしょう。しかしその事ばかりに気を取られていると、親子にとって本当に大切な事を見失ってしまう事になりかねません。受験準備は、自分の力で考える喜びを知り、出来なかった事が出来るようになった時のうれしさ、頑張ることのすばらしさを知る、そういうものでなければ意味がありません。
人の心、感性は、幼い頃から家庭や家族の中で、教えられるのではなく、大人の背中を見ながら、ゆっくりゆっくり自然に育っていくものなのですね。

 まだまだ寒い3月、でもどこかに春の息吹が感じられるようになります。茶色の硬い地面にも、ほら、よく見るとあちらこちらに黄緑色の新芽が見つかりました。「あっ、あの枝を見て!この間まで裸だったのに、今日は小さな蕾がついるわよ...もうすぐ春がやってくるのね。」
こういうお母様の季節を感じる感受性、自然への優しさ、こういうお母様に育てられた子供は、きっと春うららかな日に、お母様と一緒に春の喜びを感じる事の出来る、心やさしい子供に育つでしょう。

 ある朝、お母様は我が子の大好きなぬいぐるみに、ほころびがあるのを見つけます。「あなたのくまちゃん、腕の後ろがほころびているわ。今日1日、ママ病院に入院させてあげてくれる?このままじゃかわいそう。ママがお医者様になって治してあげましょうね!」大事にくまちゃんを抱っこしたママ先生は、愛情込めてくまちゃんの修理をします。
きっとこの子には優しい心が育つでしょう。

 「ママ、このお靴、ちょっと痛いよ。」ついこの間までぴったりで履けていた靴... 「あらまあ、あなたが大きくなったからよ。すごいわねえ、どんどん大きくなるのはパパもママもうれしいなあ。新しいお靴を買わなきゃいけないけれど、その前に、今日まであなたの足を守ってくれたそのお靴に、長い間ありがとう!ご苦労様!って言ってあげましょう!」
きっとその子は、これからも物を大事にするでしょう。折り紙でもスケッチブックでも、何でも粗末にする子供達は、まわりの大人から物を大事にする心を教わっていないのです。

 どうぞ長い目でお子様の成長を見つめ「人として生きていくための、心を育てる教育」を大切にしてください。 みなさんの受験準備が、子供の心を育て、正しい方向に子供を導くものとなることを願っています。

 

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